ミュージカル「戦国自衛隊」について クソ舞台死すべし

Berryz工房嗣永桃子を除く)主演による「演劇女子部」(旧劇団プロジェクト)の第二弾演目。
チケットの売れ行きが芳しくなかったこと、それによるえげつないドーピングの数々も話題になりましたが、先日無事に千秋楽を迎えました。

単刀直入に言うけど、企画が悪いですよねこれ。
かつて同じ「戦国自衛隊」を題材にして、「戦国時代にタイムスリップした女自衛官」の舞台をベリキューでやってますけど、死守(いつもの塩田脚演)の評判は上々だったけど帰還は酷いもので、私も当時くそみそに書いてます。http://d.hatena.ne.jp/syana22/20110918/p1
今回のは、ストーリーの内容…お話の筋自体は原作もあるしまとまっているので、帰還みたいにつまらなさすぎてしぬようなことはない。でもやっぱりこれを舞台作品といして良しとしてはいけないんじゃないか…って思う。
まずチケットの売れ行きが良くないというのは、日程がよくない。春ツアー千秋楽翌日からだなんて前代未聞だよ。これはメンバーの負担も大きいし、客の予算繰りにも影響する。*1そして私みたいに「帰還が酷すぎたし…」って二の足を踏む人もいたはず。そして「Berryz=強い(戦闘力が高い・肉弾戦で強そう)」っていうイメージは確かにヲタの中にあるんだけど、それを表現する手段として「戦国時代にタイムスリップする中年男性自衛官」って、それは客にとって魅力的なんだろうか?RockエロティックのMVがあれほど反響を呼び「これだよ!!」って言われた理由って、単に男装してたからじゃないでしょ!現代的でない、ゴテゴテに作り上げたコスプレ的・ファンタジックな世界観があってこそウケたんじゃないのか?!


題材については百歩譲るとして、じゃあこれを舞台作品にしましょうとなって、脚本のまとめ方はいいと思うんですけど、ここで「ミュージカル」がめっっっっっっっちゃ足引っ張ってる。既存の有名なクラシック音楽に無理やり日本語の歌詞をつけて歌わせるっていうねぇー!!ハ〜ア時間もねぇ、予算もねぇ、ってなってこうなったのかと勘繰りたくなる。(よく知ってるメロディなら覚えやすいし演者の負担にもなりづらいからね!!そんな強行日程組んだの誰だよ!!) しかしよく知ってる有名な曲っていうのはすでに別のイメージがついてるから、客の脳裏には平原綾香やら数々のCMやら前衛バレエやらが浮かんでしまうわけで……熱演が台無し!もっと言うとこれ菅谷梨沙子の歌唱表現力でもってるだけで彼女じゃなかったらもっと大惨事だったよ。


なんか文句ばっか書いてて疲れてきた。これ誰が主導でやった企画なのか知らないけど、アップフロントは「演劇女子部」とか言うならもっとまじめに舞台つくってよ。リリウムには期待してるし去年はジャンヌもごがくゆうも良かったけど、たまにこういうどこまで本気でやってんのかわかんない企画があると信用できないよ。研修生にOPアクトやらせるとか愚の骨頂すぎて私は天を仰いだのでした。集客とは。


女優菅谷梨沙子だったり、キビキビしたいい少年(違うけど)役を見せた清水・意外とよくてびっくりした徳永とかさ、対立する菅谷夏焼とかさ、夏焼を見捨てられない須藤とかさ、生き残った主従とかさ、ちょいちょいゲスな意味でぐっとくるとこあったのに勿体ないよ〜〜〜〜全員男役というアプローチをもっとまじめに考えてよ〜〜〜〜〜

*1:演劇好きなハロヲタは翌月のリリウムにも予算を割くだろうし…リリウムが6月なのはかなり早い段階で決まっていたようだけどなんでこれを5月に突っ込んだのかしら?