今月のげんしけん・荻上過去話

一読しての第一声は「やりおったーー木尾やりおったーーやっぱりこの人過ちスレ*1ROMってるんじゃないのかーーー」でした。
まず「身近な人間でやおい妄想した挙句それを形にしてしまう」のを、リアリティがない、と感じる方(腐女子含む)も多くいらっしゃるでしょうが、私自身は経験上あると言い切れるので*2、オギーが「巻田受け確定」とか言い出した時点でアフタを投げんばかりの心境でした。中学生オタク女子集団が教室で同級生の行動に妄想盛り上がりっていうのがね、もうね(泣)その先の悲劇が見えちゃうっていうかね。つらいつらすぎるよおかーさーん*3


昨日書いたように「身内萌えが高じて作ったモノを本人もしくは第三者(関係ないクラスメイトや学校中など)に見られてしまう」というのは「腐女子イタタ伝説」テンプレート経験なので、本作ろうのあたりからもう涙目、オギーがイラストを描いてしまったところでもうだめ、限界(一旦雑誌を閉じる)もうオチが見えちゃってるんですよ。オタクゆえにやらかした、しかも自分ひとりが恥をかくならまだしもそれによって他人に多大な迷惑をかけてしまったというとんでもない罪悪感。
しかも腐妄想ってセクシャルなものだしね。中学生で、クラスメイトのエロ妄想(耳年増)、さらに自分は女子。


「身内萌えが高じて創作物を作ってしまう(しかもそれを他人に見られる)」ところまでいくとさすがに実際目にしたわけではないので実話とは言い切れないですけど、身近な男子同士で妄想キャーはわりとあることで、しかも年齢が若ければ若いほど集団で盛り上がってしまうものなので、その情景が想像できてつらい。実際の自分自身の過去の行動とまったく同じとかではないけど、オタク女子が集団でキャーキャーやってるそのハタ迷惑さには身に覚えがあるからつらい。


さらに今回のネタがつらかったのは「自分のオタク趣味に他人を巻き込んで傷つけてしまった」ことかな。これは本当につらいなあ。そもそもオギーの行為自体が責められるべきというのは最もなんだけど、無自覚な悪意なんだけど、でも「巻田君がまだ気にしてたらどうしよう」と泣くオギーの気持ちは、私はよくわかる。女子仲間によるいじめどうこうより、そっちのほうが絶対つらい。されたことよりしてしまったことのほうがつらいよな。


で、
そんな過去持ちの荻上が「笹斑妄想(げんしけん部員同士で801)」するのは、…まあ、妄想だけなら、わからなくもない……かな……。でも描いた絵を咲ちゃんに見せるというのはありえない。大野さんは(反目してるけど)腐女子=同類なのでまだ理解できるけど、咲ちゃんはありえない。そんな異文化交流は無理だ。
あとコミフェスで元仲間に本をあげるというのも理解しがたい。彼女(たち)本人への感情とは別に、あの出来事を思い出してしまって無理だと思うよ。里帰りしたときにまたばら撒かれてたらどうすんだ(って考えちゃう)


というわけで

今回のこの過去話(の詳細設定)は後付、少なくとも例の笹斑妄想の時点でははっきり決まっていなかった。

んだろうなあ、と、私は思います。
あと、より腐女子感情的にリアリティを求めるなら、笹斑妄想時点では笹原に対して恋愛感情めいたものは持っていなかったんではないかな。身近ではあるけど「赤の他人」だから(一歩引いたところだから)腐妄想は発動しやすいわけで。


まあ、世の中には恋人や実兄弟でやおい妄想する人もまれに居ますので*4、…結局あれだ、人生いろいろ腐女子いろいろというオチに。だめじゃん。
しかしカテゴライズしづらい集団だよなあ、「腐女子」。


(結局なんだったんだこのエントリ)

*1:腐女子がかつてやらかした過ちを告白する。荻上登場以降一連の行動を髣髴とさせるものは多い……

*2:昨日のエントリ参照

*3:この場合「おかあさん」もわりと地雷

*4:もちろんこういう「萌え」はあまりよろしくない、痛い、ていうかありえない、外道、と容認はされてませんが