直木賞か…
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/03/28
- メディア: 単行本
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個人的にはBLぽいというよりも、この人の小説には二次創作801小説に通じるものを感じるのですが、本書が一番顕著だと思います。特に何がモデルだとかいうわけじゃなくて、うーん、空気の作り方が801っぽいというか、同人誌を読んでいてふぉーっとこみあげるモエと種類が近いというかー。(単に私と三浦氏の「萌えツボ」が近いというだけの話かもしれません)
- 格闘する者に○ (新潮文庫) コメディときどきシリアス。ある意味しをんスタンダード
- 月魚 (角川文庫) エロのないほも小説。素人にはおすすめできない(わりとストレートにほもなので私は逆に苦手です)
- 白いへび眠る島 ハイティーン向け児童書風味。小野不由美マイナス情感グロ、みたいな。そういえば男ばっかり出てくるねこれ
- むかしのはなし 夏のおわりは世界のおわり系 ラスト1話はひと夏とかそれまで敬遠していた仲間とかそういうキーワードで私は大好きです。大好きだとも!
- 秘密の花園 女子校生オムニバス。吉田秋生「櫻の園」の系譜
(追記)
レリさんのところと頂いたコメントを見ていて思ったんですけど、この人の小説は腐女子が「このジャンル*1でこういう話が読みたい・あったらいいのに」と思うものを一般書で行きすぎない程度に実現しているのかな、と。
でも試みは成功しているのに、対腐女子に大ヒットしないあたりが同族作家の限界なのかな…。結局「私たちのご同類が書いてるしー」という「あーはいはい」感。ていうかそれだったら新書館でよくね?みたいな…(身も蓋もない)
そこが「一般書籍」というフィールドだと、腐女子はノンケ(の男性作家*2)が書いたものに惹かれがちないきものだからなー*3。
ぐだぐだ書くよりid:ericocco:20060710コチラの
エッセイの読者ならわかることだけど、作者が書きたいのは「男二人」で、
だから物語自体が何かを訴えかけてくることがない。
がとても端的にすべてを表していると思いました。それだー。私が感じた「二次創作801っぽさ」はそれだー!