厳選

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃

吉田秋生の鎌倉もの…といえばラヴァーズ・キスですが、あれに出てくるキャラクターやその血縁なんかも出てきます。時系列ではあれより前の話になるけど、当時とは風俗(文化)が全然違うので違和感はある。(のでパラレルくらいだと思っておく)
漫画自体はとてもよかった。読んでよかった、と思える、よい漫画でした。系列は初期作品みたいな日常叙情系…なのかな。いずれ姉や妹の話も出てくるのかなー。
人物の瞳のハイライトが左右で逆を向いているのでロンパリな顔が多くてちょっと気になる…すずちゃんがサッカー選手らしく脚が太いのはとてもよいです。
きみはポラリス

きみはポラリス

頭と締めがあれだった。それこそ紺野けい子*1あたりの挿絵が入りそうなあれだった。
今「三浦しをんの作品を読んでみたい」という人がいたら、長編なら「風が強く吹いている」短編ならこれを薦めるかな。「むかしのはなし」よりも読みやすく入り込みやすい短編ばかりという意味で。
「ロマンス小説の七日間」がひどかったので(ひどすぎて記憶から消去していました)「テーマ恋愛」にちょっと尻込みしたんですが、結論から言うとよかったです。「わかりやすくなった」と思う。江国香織の初期短編の、あんまり気取ってないやつみたいな…(それは褒めているのか…?)
ここにあらわされているのは恋愛というよりは、執着なんだろうなあ。ロマンス〜はまさに「恋愛」の部分だったから「こりゃダメだ!」と思ったのかもしれない。そういう意味で三浦しをんは恋愛小説を書けないのかもしれない。骨の髄までBL(やおい・関係性を最重要視しそこにモエを見出すもの)でできているのかもしれない。
しかしつくづくこの人とは萌えポイントがかぶってるな…ほもに限らず好きなシチュエーションとかかなり同じだな……「冬の一等星」が一番好きだけど、自分設定テーマが「年齢差」と知ってひっくり返りました。それ、私、大好物、ていうか、そのテーマで出てきたのがこれかー、と。いや、大好きです。

*1:愛の言霊」しか読んだことないのでそのイメージだけで言っている、ていうか他に適切な作家名が出てきませんでした