「楽しそうでいいね」と言われる人たち

昨日今週の「しをんのしおり」にリンクだけ張って終わってしまいましたが。
私の友人S屋さんもしょっちゅう会社で「楽しそうでいいねえ」と言われるそうです。彼女はそこそこ名の通った一流企業にお勤めなんですが、会社ではすっかり己の趣味(ハロプロ大好きミュ大好き漫画大好き*1)を曝け出しているという、世に何万と存在するであろう隠れオタOLが歯軋りしそうな状態で日々お仕事に励んでいます。前に勤めていた会社は女子社員勢力が強くしかもなんだかみんなノリが女子中学生っぽい感じ(お察し下さい)で苦手だったので正体は隠していたらしいのですが、今の職場はみんなきちんと常識ある人たちで、「これなら大丈夫かな」と踏んだS屋さんは早々にカミングアウトしたそうです……勇気あるなお前。結果としてどうなったかというと、同僚OLさんたちに「なんだか私たちの知らない楽しいことをいっぱい知ってる子だ!」と認識され、たいへん歓迎されているそうです。おお!
同僚さんたちは(そこそこの年齢になってから)漫画もほとんど読んだことない人ばかりで、S屋が持ち込んだテニプリ既刊*2(彼女のロッカーは漫画図書館と化したそうな)も順番に回し読みしてとても楽しんでくれたそうです(「ちゃんと読むと難しくて時間がかかる…」等の感想も聞かれたらしいですが。考えるな!感じるんだ!)
「私たちにとっては漫画(その他サブカルチャー・ヲタ系娯楽)がある生活がデフォルトで、その楽しさを普通に知ってて普通に享受してるけど、あの娯楽を今まで知らなかった人にとってはものすごい刺激になったのかなあ」
「大体さ、漫画なり小説なりアニメなりの娯楽を知らない人たちにとっての日常に沿った娯楽って何?テレビとか映画だけ?」
「それだけしかな…あ、あと恋愛」
「ああうんそうね」
「恋愛が最大の娯楽なのかなあ」「そうなんじゃないのかな」「じゃあ彼氏がいない女の子が友達との予定が入ってない休日とかって何してるの?」「何してるんだろう…」*3
「そもそも普通の人は何ヶ月も先の観劇やコンサートの予定までギッチリ組まないよね」


ちなみに先日その彼女達を招いてテニス実写映画→氷帝再演DVD上映会を行ったところ大好評拍手喝采だったそうです。もう漫画に出てきたシーンが出るたび拍手(冒頭の電車でからまれる越前のシーンですでに喝采)、スーパーショットに大歓声、どう見ても中学生じゃない部長に釘付け、ミュでは爆笑ののち全員かとべさまのとりこ、という素地がオタかオタじゃないかなんて全然関係ないね!という結果に。改めてテニスのポテンシャルは本当に恐ろしいですね。

*1:ただし腐女子ではない

*2:S屋弟の私物

*3:漫画とは別口の話として、S屋に彼氏をつくろうとかいう意識がまったく無いことについてたびたび叱られるらしい。「女として終わってる」ので蘇るためにも元彼と連絡取れとか出会いを探せとかせっつかれるらしい。それはちょっとウザい