「ラストゲーム」@青山劇場・千秋楽

思えば初演の感想をちゃんと書いてなかったですね…。
あの時どこで一番泣いたかっていうと、最後の荒木による「生きた証を残したいんだ」っていう劇中のセリフを使った挨拶だったんだけど、あのころのまだ明日をも知れぬ若手俳優の姿と戦中の野球部員の姿が妙に被ってね、ついね。
まだ大阪公演もあるので一応たたんどく。相変わらず基本苗字呼び捨てなのでファンのかたの気に障ったらごめんなさい。
土曜に網@サン劇、日曜に鍋@青山とか我ながら行動がベタすぎる。でも両陣営の違いがわかっておもしろかったです。

  • 例によってうしろのほうなのでたまに双眼鏡使う程度だったんですが、ああして並べたときにあの中だと瀬戸は確実にセンター張れる器なんだなあと思ってみたり
  • りゅーきは動きがまんま越前なので双眼鏡使わなくてもすぐわかるな。ちょっとダンスはりきりすぎて半テンポ早い感じに見えちゃうもんな。そしてDの中だと小さく見えるマジック。「せんぱい!」がいっぱい聞けて私は満足だよ!そして同時にトモの役者としてのあの不憫オーラというか不幸感というか報われずに死にそう感というか*1、理不尽にいじめられるのがすごい似合う感じは特筆すべきものだなと思いました。りゅーきはデフォで強いので、理不尽な差別に合っても絶対負けない!そもそもあんまりいじめられない!って感じなのだよ。でも一緒に野球やりたいですのシーンはよかったよ。
  • 逆にたいと全然わかんなかった!!びっくりした!たまーに声がかわいくなるので「あっ」って思うんだけど基本コミカル出っ歯メガネ。ああ、あんな役もできるんだ。ほああ
  • 牧田は昭和初期が似合う男前だなー…かっこいい……
  • 三上くんはよく「お前の芝居つまんねーよ」みたいなダメ出しをされるらしいけど、真面目すぎて面白みがない、のかな。真面目なのっていいことだけどこの表現すごい残酷だよね。でもだからブレイクしきれないんだろうなーとか思ってしまうわけで、残酷
  • 中川くんはうめーなー…(見るたび書いている気がする)
  • 足立は初演では完全にエキセントリック那須野だったけどそれはかなりなりを潜めていて、物語世界から浮いてない方向になっていた。初演時の飛び道具っぷりも好きだけど、今回はメインが若返ったりなんだかんだあったのでバランス的にこうしたのかなーと(パンフ見たら違うアプローチをするって書いてありましたね)
  • やなぎは保護者がしろたんじゃないからどうなんのかと思ったけど暴走度が上がっていた。山崎くんちょっと笑っちゃってるし。「最後まであなたはー!」
  • 2ndに出る子たちまでチェックする余裕はなかったですというか海堂の子はどこに出てたかわかんなかった…慶應のモブかな?
  • 最後の一人ずつその後エピ→集合写真 の流れはどうしても涙腺に来る

やっぱりこれはあの時のズキアラコンビだから成立したものだったんだろうか…?という気持ちは少しあり、それはつまりあの時代のあの役をやるには瀬戸には華がありすぎることとか、…華があるって芸能人としてはすばらしいことなんだけど、それが邪魔をしている場合もあるんだな…… おそらくほぼ対等だろうメイン2人のパワーバランスが瀬戸(後輩)と鈴木(先輩)ではいまいちつりあって見えないこととか、しかしだからと言ってちゃんなかにあの役を演じることってできたんだろうか…とか。見た目と受ける印象のバランスはよくなるけど(そりゃ本来のキャスティングだもの)、できただろうか彼に。黒髪短髪にしたところでできただろうか。もしできたのなら、それは(いつまでもちょっと低いところで旋回飛行している)ちゃんなかの演技ステップが一つ確実に上がるところだったんだろうな。なーんてなー。いまさら不毛なことだけどなー。

*1:我ながらひどい