戦国自衛隊 女性自衛官帰還セヨ

本当は死守のほうも見たかったんだけど(塩田さんだし)いろんな意味で厳しい状況なので推しがいるほうだけにしました。結論から言おう。敗残兵であると。


先日出た「アイドル領域」にアイドル演劇についての一編がありましたが、今回の「帰還セヨ」はまさしく「ダメなアイドル演劇」そのものでした。
最近流行りの若手イケメン俳優舞台にもこの手のダメ舞台はいっぱいありますが、観ててひたすらに「出演者は悪ないよ…!!」としか思えない、苦行。もうあの…本当につまらなかったです!!!!!!思わずエクスクラメーションマークいっぱい打っちゃうくらい、つまんなかったです!!!!!!!! 「話が面白くない」という一点において私の観てきたクソ舞台の中でもかなりいい位置に行くぞこれは。
で、アイドル演劇が成立する要因である「(大好きな)アイドルが出ている」という点なんだけど、えーと、えーと。例えば、過剰なラブシーン厳禁とか、危険すぎるアクションはダメとか、本来の仕事(歌・コンサート)に支障の出ない範囲で稽古できる内容・スケジューリングとか、いろいろ制約がありますよね。で、その上で本来芝居が本業ではない(=拙い)彼・彼女たちの演技力をいかに誤魔化して(=演出)*1魅力を前面に出せるかが鍵だけど、「帰還」はそのあたりちょーーーーーテッキトーーーーーーーに流そうとした感がひどい。そもそもただでさえ話自体がつまらないから演技巧者がやったところでどうだろう…とすら思える。つまらん話を何のマジックもないベタな「演出」で、演技力のない子たちがやったらどんだけ悲劇が起こるか想像いただけますよね。酷い。
まだ千秋楽じゃないのでたたみます。
あらすじ・自衛隊訓練生の熊井・夏焼・矢島・中島・須藤*2は訓練最終日に戦車と機関銃ごと戦国時代にタイムスリップ。重臣の娘菅谷と、対立している重臣の息子北条の恋を応援してめでたく成就と思ったら菅谷が相手重臣NTR。逆上した息子が父親を殺し菅谷と逃亡。訓練生5人は人の恋路を微妙にとっちらかしただけでなんだかんだ現代に帰還したのでした。おわり。

熊井:個性薄いのでどんなキャラかと言われても困る。一応メインなのでセリフが多いけど、熊井ちゃんスペシャルスティック感ばかり目立つ鬼仕様。…私こんなすごい棒読み舞台で久しぶりに見たかも…。
夏焼:クールで男勝り(バカにしないで女だからってって感じのキャラ)ファンの欲目だけど夏焼さんのショートカットキリリ路線大好きだからそれだけで配点甘くてごめんなさいね。もちゃもちゃした声質の子が多い中声そのものはクリアでよかったと思います。これで怒りの芝居の時に一本調子の早口にならなければ意外といけるんじゃない?
矢島:「らん」は観てないんだけど、おそらく真逆と思われるビビリオドオドキャラ。終始ビビリでふぇぇ〜ん!みたいな状態なのでセリフ何を言っているのかわからない…舞美の魅力が1ミリも伝わらない…
中島:チャキチャキキャラ。マスコットですね。夏焼と並んで(これに出たことによる)ダメージの少なそうな役。
須藤:お調子者キャラ。痛々しい(お察しください) 衣装のおかげでふくよかさは目立たなかった!よかった!
菅谷:りしゃこロストバージン有とか聞いてないぞおい。げっへっへよいではないかアーレー(暗転)なんかもうさあ…なんか…うん… アニメの仕事が役立ったのか、セリフも聴き取りやすいし一番ちゃんとお芝居していたと思う。


もし、ベリキュメンを初めて見る業界のかたがいらっしゃってたとしたら、その人の記憶を消してライブのチケットにすり替えたい程度に出演者の魅力がなんにも伝わってこない舞台です。夏焼ってやっぱ美声だな、まあさの肌真っ白できれいだな、くまいちゃんもまいみも立ってるだけならすっげー強そうなんだけどな、中島エロいな、くらいですよ。悲しい。ベリキュメンも悲しいがこんなクソ舞台に出てくださったほかの出演者のみなさんにも申し訳ないっていうか…なんていうか……。結局最大の収穫は舞台ブログの麟太郎くんと雅の交流くらいですよ*3。ていうか麟太郎君ちょうかわいい!マジ癒し!!という思考停止で平和に締めようと思います。アンドリウのことわたしぜったいゆるさない。

*1:何度か書いてるけどテニミュのこの「若手の拙い演技力を目立たせない演出・舞台作り」ってすごいと思うの…

*2:役名は別にあるけどめんどいので略

*3:「みやびおねえちゃんは、いつもかっこいいぼうしをかぶっています。すごくうらやましかったので、ぼくもお母さんにぼうしをかってもらいました。みんなに、きょうだいみたいだねって言われました。にているかなぁ。」は写真ごと心に刻み込みたい。http://www.gekidan-online.com/blog/sengoku_kikan/?p=327